進化医学

すべての動物の祖先からヒトの健康を考える

「動物」とは、有機物を栄養として摂り運動器を持つ生物の総称です。
植物とは異なり、自己のみで栄養を作り出すことが出来ないことも特徴です。

ヒトを含むすべての地球上の“動物”の共通祖先の一説として言われているのが「カイメン」という生き物です。

カイメンは表面に数多くの小さな孔をもち、そこから海水を取り込んでは吐き出して海水中の微生物や有機物を捕らえて栄養としています。さしずめヒトの「消化管」だけで生きているような構造とも言えます。

また、カイメンの体内には大量の微生物が共生していて、種によっては全体積の40%を微生物が占めており、その多くがカイメン体内からのみ発見される種であるとも言われています。その微生物達はカイメンの体内に間借りすることで生存競争を勝ち抜き、またカイメンの体から排除されていないことから何らかのメリットをカイメンに与えていると考えられます。

私たちにも腸内細菌が、消化管の中の大腸だけでも100兆個以上共存していると言われています。また、我々ヒトも腸内細菌の力を借りて食物を分解し、ビタミンを合成し、有害な外的の体内への侵入を防いでいます。

最初の“動物”が地球上に現れてから、数億年以上続いている営みが私たちの消化管と腸内環境に見ることが出来ます。

私は、消化管と腸内環境を良好な状態に維持することは、ヒト(≒動物)が健康に生きるための本質ではないかと考えています。

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